3次元加速度トレーニングマシン
当院では開院以来、理学療法のひとつとしてパワープレートを用いています。パワープレートは、3次元の微細な振動を起こすプレートに乗ることで、短時間で効果的なトレーニングを行うことができるマシンです。身体に3次元的な振動を与えることで、3つの効果(ストレングス、ストレッチ、マッサージ/リラクゼーション)をもたらします。振動方向は、上下・左右・前後の3方向です。振動設定は、周波数が25~50Hz(1秒間の振動数)、振幅がLowとHigh(Lowの2倍)、時間は1ポーズの設定として30・45・60秒の3種類あります。
プレート上で筋肉を緊張・伸長・リラックス
3つの効果の詳細ですが、まずマシンのプレート上で筋肉を緊張させるポーズをとると、微細な振動が不安定な状況を作り出し、筋肉が無意識に収縮を起こします。
これが筋力トレーニングの効果(ストレングス)へとつながります。次にプレート上で筋肉を伸ばすと微細な振動がゴルジ腱器官を刺激します。これにより筋肉がリラックスして伸長し、ストレッチ効果へとつながります。さらにプレート上で横になったりして筋肉をリラックスさせると、微細な振動が、物理的に体内の血管をポンピングして血流を良くします。これがマッサージ効果へとつながるのです
わずか30秒で900回の筋活動
身体に作用するメカニズムとしては、マシンのプレート上で受ける振動が、筋紡錘・ゴルジ腱器官といった感覚器官を刺激します。そして、振動に対する反射として、筋紡錘は筋収縮や伸長を繰り返し、ゴルジ腱器官は、筋弛緩の状態になります。この状態が効果となって、筋力をはじめ、筋繊維動員数、可動域、柔軟性などが向上するのです。
なお、トレーニングプログラムは、1ポジション30~60秒の組み合わせで構成され、30Hzの周波数で30秒行う場合は、900回の筋活動を行います。
パワープレートで認められた効果
- 高齢者の転倒予防
- 筋力の向上
- 痛みの軽減
- セルライトの減少
- 減量(体重減少)
- 骨密度増加と骨ミネラル濃度減少を予防
- 血流増加・心臓血管系機能を改善、柔軟性や可動域の改善に効果
パワープレートは、宇宙飛行士のトレーニングを目的に開発されたマシン
宇宙での任務を終えて地球に帰還した宇宙飛行士は、筋力の低下や骨量の減少が目立ち、まるで急速に老化したような状態になってしまいます。その主な原因は“重力”です。筋力の維持や骨密度を保つためには、重力負荷を受けていることが重要で、そういった刺激を失った筋肉や骨は弱化してしまいます。パワープレートは、宇宙という無重力空間で過ごす宇宙飛行士の筋力や骨量の維持、また機能改善のために、加速度トレーニング(アクセラレーショントレーニング)という方法として開発されました。
当院では、パワープレートを用いた理学療法を、約5分間行います。一度にたくさんトレーニングするよりも、日にちを変えて継続的に行うことで効果が期待できるからです。
初回は無料体験もできますのでお気軽にご相談ください。